行政書士試験に、スタディングの講座を活用して挑戦しました。
結果は——約200時間の学習で172点。合格ラインにあと一歩届かず、惜しくも不合格となりました。
とはいえ、この限られた学習時間の中でここまで得点できたのは、スタディングの教材による効率的な学習の成果だと感じています。
本記事では、私が実践したスタディング行政書士講座の活用法や、併用した他教材の使い方について詳しく紹介します。
なお、使用したのは「行政書士合格スタンダードコース(ペーパーレス版)」。
学習を始めたのは社労士試験翌日の8月26日(月)からで、本試験の11月10日(日)まで、約2ヶ月半という短期決戦でした。
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学習の流れ
1️⃣ 講義動画を一通り視聴する
2️⃣ セレクト過去問集に取り組む
3️⃣ 13年分テーマ別過去問集に取り組む
4️⃣ 2️⃣を全ての問題について正解するまで繰り返す
5️⃣ 3️⃣を全ての問題について正解するまで繰り返す(基礎知識除く)
6️⃣ 2️⃣~5️⃣に並行して記述式問題集に取り組む
7️⃣ 模試に取り組む
8️⃣ 1️⃣~7️⃣に並行してアプリ学習やYouTube動画を視聴する
1️⃣ 講義動画を一通り視聴する
まずは何より、講義動画の視聴からスタートしました。
スタディングでは「学習フロー」に沿って進めるだけで、効率的な順序で学べる仕組みになっているため、迷わずその流れに従って学習を進行。
各単元には確認テストも用意されており、インプットとアウトプットをセットでこなせるのが大きな魅力です。初学者でも安心して取り組める構成でした。
2️⃣ セレクト過去問集に取り組む
ある程度講義を進めた段階で、「過去問解法講座」および「セレクト過去問集」に着手しました。
この講座では、まず講義動画で過去問の解き方や着眼点を解説してくれた後、該当の問題に取り組む構成となっています。
問題の背景や解法のロジックを理解してから演習できるため、ただ答えを覚えるのではなく、理解を深めながら進められる点が非常に効果的でした。
3️⃣ 13年分テーマ別過去問集に取り組む
セレクト過去問集を一通り終えたあとは、「13年分テーマ別過去問集」に進みました。
収録問題は13年分すべてではないものの、9割以上を網羅しており、演習量としては十分。
さらに、各問題には対応する講義動画へのリンクも付いているため、復習の導線がしっかりしていて効率的でした。
4️⃣ 2️⃣を全ての問題について正解するまで繰り返す
ここからはアウトプット重視のフェーズ。
再びセレクト過去問集に戻り、すべての問題を正解できるまで繰り返し演習しました。
名前の通り「重要問題がセレクト」されている構成なので、この範囲を確実に得点源にできるよう仕上げることを重視しました。
5️⃣ 3️⃣を全ての問題について正解するまで繰り返す(基礎知識除く)
セレクト過去問を仕上げた段階で、まだ時間に余裕があったため、テーマ別過去問集も全問正解を目標に再度取り組みました。
ただし、基礎知識分野については深追いはせず、1回解いただけで終了。
また、解説で「難問」とされている問題も無理に取り組まず、優先順位を明確にした学習を意識しました。
6️⃣ 2️⃣~5️⃣に並行して記述式問題集に取り組む
記述対策については、まず**「記述の解き方」講義動画**を一通り視聴。
その後、問題集に取り組みました。
このとき意識したのは、「完璧な文章でなくても、キーワードが出てくればOK」というスタンス。
時間的制約もあるなかで、いかに部分点を拾えるかに重きを置いて学習を進めました。
具体的には:
- 全くわからない問題 → すぐに解答を見る
- 書けそうな問題 → 簡単でもいいので自分で書いてみる
- 完璧を目指しすぎず、とにかく“書くこと”に慣れる
という方針で進めました。
7️⃣ 模試に取り組む
スタディングのスタンダードコースには模試が付属していないため、本番前に実力を確認するために、別途模試を購入・活用しました。
すべて自宅受験で行い、合計5回の模試に取り組んでいます。
クレアール基本確認択一式模試
初めて試験形式で取り組んだ模試がこちら。本試験10日前に実施しました。
多肢選択式・記述式は含まれていませんが、54問+解説動画付きで、無料とは思えないほど有益な内容でした。
結果:160点(記述・多肢選択除く)
- 基礎法学:0 / 2
- 憲法:4 / 5
- 行政法:16 / 19
- 民法:8 / 9
- 商法:1 / 5
- 一般知識:11 / 14
難易度はやや易しめでしたが、それでもこれだけ得点できたことで、本番への自信に繋がりました。解説動画も非常に分かりやすかったです。
LECファイナル模試
試験1週間前に実施。やや厳しめの内容で、基礎固めがどれだけできているかを確認するにはぴったりでした。
結果:記述抜き134点/記述込み想定162点(仮)
- 基礎法学:2 / 2
- 憲法:2 / 5
- 行政法:10 / 19
- 民法:2 / 9
- 商法:3 / 5
- 多肢選択:9 / 12
- 一般知識:10 / 14
- 記述:想定28点(1問ほぼ完答)
行政法・民法が思うように取れず、基礎力の弱さを実感。
とはいえ、解説冊子+解説動画付きで1,100円という価格は非常に良心的だと感じました。
LEC出る順行政書士当たる!直前予想模試
試験直前にあわてて購入。試験前日までに3回分すべて実施しました。
第1回
基礎法学2/2
憲法2/5
行政法11/19
民法5/9
商法2/5
多肢選択式9/12
基礎知識7/14
記述抜きで134点。記述式は壊滅的。部分点が3点入ると仮定して合計137点(仮)。
行政法の択一で最低でも14~15問は正解しておきたいところですが全く届かず。
記述式がほとんど書けなかったのは、単純に学習不足を実感しました。
第2回
基礎法学1/2
憲法4/5
行政法14/19
民法7/9
商法1/5
多肢選択式7/12
基礎知識8/14
記述抜きで154点。記述式は壊滅的。部分点が3点入ると仮定して合計157点(仮)。
ようやく行政法と民法が見れる点数。初の記述抜き150点台で少し安心。
商法や基礎知識で上積みを入れて、記述次第では合格に届くかも、といった点数にはなりました。
ただ記述式問題には課題を残します。
第3回
基礎法学2/2
憲法4/5
行政法14/19
民法3/9
商法3/5
多肢選択式6/12
基礎知識9/14
記述抜きで152点。記述式は全体的にある程度書けたが完答は無し。部分点で23点と仮定して合計175点(仮)。
最後の模試にして合計すると合格点にあと一歩という形になりました。
択一行政法は最低限の一方、民法は不安を残す結果に。
民法は4回の模試で9問中2~7問正解と幅が大きく、知識の不安定さを露呈しています。
📝 振り返り
模試は全体的に択一150点台に到達できるようになったのは収穫でした。
一方で、記述式問題への対応力不足は最後まで課題として残り、特に初見の設問に対する瞬発力や書き慣れが不足していたように思います。
このあたりは、単純に勉強時間が足りていなかったというのが正直なところ。
模試を通じて、自分の弱点を明確にできたこと自体が大きな学びでした。
8️⃣ 1️⃣~7️⃣に並行してアプリ学習やYouTube動画を視聴する
スキマ時間を活かしたアプリ学習やYouTube動画の視聴も行いました。
移動中や寝る前など、まとまった時間が取れないときに効果的でした。
✅ 使用したアプリ
- 秒トレ(有料)
社労士試験の際にも活用していたアプリで、今回も最も頻繁に使用しました。
空欄補充形式の四択問題がテンポよく進められるのが特長で、インプット・アウトプット両方の確認に最適。有料ですが価格は手頃で、個人的には最もおすすめのアプリです。 - 行政書士 過去問9年分アプリ(無料)
実際の過去問にアプリ上で取り組めます。無料版では広告が表示されますが、使用感に大きな支障はありません。
解説も丁寧で、復習用としても非常に優秀でした。 - 法令択一クエスト(無料)
主に「今日の1問」を日課として解いていました。
1問だけなら気軽に取り組めるので、ちょっとした空き時間でも継続しやすかったです。10問構成の「ミニテスト」も気が向いたときに実施していました。
✅ 活用したYouTube動画
動画学習も非常に役立ちました。特に試験直前期には、各予備校や講師による出題予想や要点解説の動画を視聴。
- 資格スクエア(記述式出題予想のライブ配信)
記述式の対策として非常に参考になりました。出題予想だけでなく、どういった観点で記述を考えるべきかという視点も学べました。 - ユーキャン(出題予想動画)
直前期に「ここを押さえておきたい」というポイントが絞られており、短時間で見返すのに便利でした。 - 伊藤塾(民法の予想問題解説)
解き方の視点やひっかけポイントの解説が分かりやすく、民法の補強教材として重宝しました。
このように、メイン教材だけに頼らず、アプリや動画といった“補助ツール”もうまく組み合わせることで、限られた時間でも効率よく学習を進めることができました。
本試験日
この章では、本試験当日の様子を振り返りながら、会場の雰囲気や自分の動き、試験中の心境をできるだけリアルにお伝えしたいと思います。
今回の試験会場は、横浜市・金沢八景駅近くの関東学院大学。
駅から徒歩で約15分との案内でしたが、最寄りのバス停からは徒歩5分程度とあったため、私はバスを選択しました。迷うことなくスムーズに到着し、教室にも問題なくたどり着けました。
着席時間は12時20分。その10分ほど前には着席できていたと思います。
この時間から説明が始まるのかと思いきや、実際に説明が始まったのは12時30分から。少しゆとりを持った進行でした。
電子機器は専用の封筒に入れて電源を切り、封をするようにとの指示がありました。事前に聞いてはいましたが、封筒が配布されるのは少し新鮮な体験でした。
説明が始まると、問題用紙と冊子が順に配布され、試験直前までに教室に入ってくる受験生もちらほら。
なお、試験開始後30分を過ぎると入場不可と受験票に明記されていますが、私の教室では開始後に入ってきた方はいませんでした。
そして13時ちょうどに試験開始。
解答は以下の順で進めました:
行政法 → 民法 → 商法・会社法 → 多肢選択式 → 記述式(下書きのみ)
→ 一般知識(基礎知識 → 基礎法学)→ 憲法 → 記述式(清書)→ 見直し・マーク確認
スタディングの講師が「行政法から解くのがオススメ」とアドバイスしていたため、素直にその順に従いました。
全体の解答が終わった時点で、時間は開始から約2時間30分経過。
特に多肢選択式(問43)で想定以上に時間を使ってしまい、想像していたほど余裕はありませんでした。
試験中、トイレに立つ人もちらほら。私自身も一度行きました。途中退出された方も数名見かけました。
ちなみに、今回の試験会場には壁掛け時計が設置されていました。ただし、すべての会場にあるわけではないので、時計は持参した方が安心です。
そして試験終了。問題用紙は回収され、監督者による枚数確認の後、解散となりました。長丁場、お疲れ様でした。
自己採点結果
試験終了後、速報を基にした自己採点結果がこちらです。
基礎法学 | 2/2 |
憲法 | 3/5 |
行政法 | 14/19 |
民法 | 8/9 |
商法・会社法 | 1/5 |
憲法多肢 | 2/4 |
行政法多肢 | 4/8 |
基礎知識 | 10/14 |
記述式を除く合計点:164点
合格基準の180点まで、残り16点。
記述式(60点満点)で16点以上取れていれば合格でしたが、手応えとしては完答できた問題は無く、部分点にどこまで救われるかが勝負になると感じていました。
特に嬉しかったのは、民法が9問中8問正解だったこと。スタディングでの学習時間が短かった中でも、重点的に取り組んだ成果を感じられました。
一方、行政法はまずまずの得点でしたが、「あと1問届けば…」という悔しさも残ります。
また、商法・会社法は1問正解にとどまり、やはりこの分野を手薄にしたことが響いた形になりました。
おわりに
2025年1月、正式な合格発表をもって、私の行政書士試験の結果は「172点で不合格」と判明しました。
わずか8点差——悔しいというのが正直な気持ちです。あともう1問、記述式でもう少し部分点が取れていればと色々と思うところはあります。
それでも、約2ヶ月半・200時間という限られた学習時間の中でここまで到達できたことは、自分にとって大きな成果だったと感じています。
短期決戦ながら、スタディングを中心に効率的に学習を進めたことが、今回の点数に繋がったと実感しています。
この経験は無駄にはしません。来年こそは確実に合格を掴み取れるよう、今後も計画的に学習を進めていきます。
この記事が、短期間での受験を検討している方、あるいはスタディングを活用して合格を目指す方の参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
👇️試験結果はこちら
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