はじめに
「社労士試験って、独学で本当に合格できるの?」
私自身、1年目は惜しくも選択式で1科目基準点を割り、不合格に終わりました。
しかし、2年目は約1年間にわたり独学で勉強を継続し、令和6年度の社労士試験に合格することができました。
本記事では、2年目に実践した月別の勉強スケジュールを、できる限りリアルに・具体的に公開します。
どの時期にどんな教材を使い、どんな工夫をしていたのかも紹介していきます。
初学者の方や、再挑戦を検討している方にとって、「こういうやり方なら自分にもできそう」と思ってもらえるような記事を目指しました。

社労士独学スケジュール全体像【月別一覧】
月 | 学習内容 |
---|---|
9月 | 前回試験の振り返りと分析、情報収集、教材選定 |
10月 | テキストの読み込み開始(1回目)、労基・安衛法の理解 |
11月 | テキストの通読(2回目)、年金・労災・雇用保険の基礎固め |
12月 | 問題集の1周目に着手、アウトプット開始 |
1月 | テキスト3回目の通読、問題集2周目 |
2月 | 過去問演習スタート、苦手分野のあぶり出し |
3月 | 過去問の繰り返し、法改正チェック |
4月 | 模試1回目、結果をもとに復習と強化 |
5月 | 横断整理、模試2回目と復習 |
6月 | 総復習と法改正・白書対策 |
7月 | 模試最終チェック、直前対策 |
8月 | 過去問総仕上げと体調管理、本試験当日の準備 |
月別スケジュール詳細と実践内容
9月|振り返りと再出発
- 前年の失敗を分析し、判例対策から再スタート
- 使用教材:社労士V判例100、秒トレアプリ
- 教材選びに時間をかけすぎず、実践へ移行
10月|基礎知識の構築
- テキスト1周目を開始。特に労基・安衛法に集中
- 使用教材:よくわかる社労士 合格テキスト(TAC)
- 判例の補強と基礎知識の整理を意識
11月〜12月|インプット2周目&アウトプット開始
- テキスト2〜3周目に入り、知識の定着を意識
- 問題集1周目(合格のツボなど)をスタート
- 補助教材としてシャロスタや社労士Vも導入
- 年金アドバイザー2級対策と並行して進めたことが、年金科目の強化に貢献
1月|問題集2周目+再インプット
- テキスト3回目の通読で知識の抜けを補強
- 問題集は2周目に突入。間違えた問題にチェックをつけて重点的に復習
- 年金アド対策も継続。社労士学習と内容がリンクし、相乗効果あり
2月|過去問演習スタート
- 「年度別過去問(5年分)」に初めて着手
- 本試験形式に慣れるため、時間を測って演習
- 苦手分野の洗い出しと、安衛法強化に重点
- クレアール「3時間で安衛法3点GET」セミナーでピンポイント補強
3月|過去問反復と法改正対策
- 苦手論点を重点的に復習し、記憶の定着を図る
- 社労士V・月刊社労士で最新の統計・法改正をチェック
- テキスト・問題集の並行使用で横断的理解を意識
4月|模試初挑戦と横断整理
- LEC模試1回目(自宅受験)に挑戦、復習中心の学習へシフト
- 横断整理(労災と雇用、健康保険と年金など)に力を入れる
- テキストと模試結果を照らし合わせて復習ルートを明確化
5月|模試2回目と直前対策教材の導入
- LEC模試2回目を受験(点数は不安定だが分析に注力)
- 「無敵の社労士3」「社労士V白書・統計号」などで暗記系の強化
- アプリ・YouTube・Twitterの要点まとめを併用して、知識の補完を図る
6月|模試ラッシュとシャロスタ再活用
- LEC模試3回目、佐藤塾ワンコイン模試、クレアール模試など多数受験
- 選択式対策を強化するために「パンフレット問題集」や再度のシャロスタ加入を実施
- 不安定だった科目(社一、労一など)をピンポイントで補強
7月|模試結果を元に仕上げ
- 模試の結果を分析し、最終調整へ
- 「合格のツボ」や「年度別過去問」を使って全範囲の総点検
- テキストの再読で知識の穴を潰しながら、最終模試へ備える
8月|体調管理と最終確認
- 7月末から体調を崩すが、できる範囲で過去問や要点整理を継続
- 「LECファイナル模試(自宅)」を受験し、点数は振るわずも本試験を意識
- 体調優先+総復習のバランスを重視し、本試験当日を迎える
模試・直前対策の活用ポイント
- 模試は合計14回分以上を受験(LEC・佐藤塾・クレアールなど)
- 点数よりも復習の質を重視し、「理解→再挑戦」のサイクルを構築
- 特にLEC模試は難易度・解説・コスパすべて優れていた
独学スケジュールを立てるときの注意点
- 最初から完璧なスケジュールを作ろうとしない
- 苦手科目は早めに潰す&後回しにしない
- スキマ時間を最大限活用(秒トレ・YouTubeなど)
おわりに
私自身、1年目は惜しくも選択式で基準点割れとなり不合格。
その反省を活かして、2年目は約1年間かけて独学で学習を継続し、合格に至りました。
独学でも、工夫と継続次第で合格は十分に狙えます。
大切なのは、自分の生活に合わせた現実的なスケジュールを立て、柔軟に軌道修正しながら学習を続けることです。
この記事が、あなた自身の社労士試験対策の一助になれば幸いです。
おまけ(より詳細なスケジュール)
最後に、より月別に詳細なスケジュール内容も最後に記載します。
気になる方のみご覧ください。
9月〜10月|判例対策から再スタート
前年試験では判例対策が不十分だった反省から、9月は『社労士V イラストでわかる労働判例100』を読み込み、判例の理解を深めることから再始動。
また、アプリ「秒トレ」は前年から継続して毎日欠かさず活用。
選択式対策として『大原トレーニング問題集(選択式)』も新たに導入しました。
加えて、今年度からは『TAC よくわかる社労士 合格テキスト』を使用し、基礎からのインプットを再構築していきました。
11月〜12月|通信講座「シャロスタ」導入と教材拡充
11月からは、独学に限界を感じていたこともあり、X(旧Twitter)で合格者の声を参考に「シャロスタ」に加入。まずはお試しプランからスタートし、動画講義「論点チェックセミナー」で理解重視の学習に触れました。
また、昨年使用した『ユーキャンの社労士 速習レッスン』の最新版も購入。昨年版と比較しながら読み進めて理解を深めました。
12月以降は『月刊社労士』の購読も開始し、最新情報や統計などの対策も強化。
さらに、『みんなが欲しかった!社労士 合格のツボ(選択+択一)』をメイン問題集として本格的に活用開始しました。
1月〜2月|教材消化と年アド試験対策
年末までに教材が増え、1〜2月はそれらを消化するのに精一杯。
さらに、年金アドバイザー2級の受験も控えていたため、社労士の勉強はやや控えめに。
ただ、年アドの学習を通じて年金科目が得意分野となり、結果的にプラスに働きました
3月|過去問と苦手対策に着手
年アドが終わり、社労士試験モードへ切り替え。
『みんなが欲しかった!社労士の年度別過去問題集(5年分)』を開始し、本試験形式に慣れていきます。
また、苦手だった「安衛法」は『クレアール 3時間で安衛法3点GETセミナー』で重点強化を図りました。
4月|総復習フェーズへ
引き続き『合格のツボ』を中心に問題演習を行いつつ、『ユーキャン速習レッスン』を再度通読し、全体の知識を整理。
この時期は、知識の再構築と弱点補強を意識して取り組みました。
5月|模試と直前対策スタート
LECの「全日本社労士公開模試 第1回(自宅受験)」に挑戦。結果は択一50点・選択32点(労一が基準点割れ)と、まずまずの滑り出し。
その後は模試の復習を中心に、『合格のツボ』『ユーキャン問題集』を使った演習を継続。
加えて、以下の教材で直前対策を開始しました。
- TAC合格テキスト別冊(直前対策)
- 無敵の社労士3
- 社労士Vの白書・統計対策
6月|模試ラッシュと再び「シャロスタ」
6月はLEC模試第2回を受験。択一42点・選択34点と、特に択一の点数低下に不安を感じる結果に。
この頃、再び「シャロスタ」に加入し、演習問題や配布レジュメを活用。
メイン教材は以下の3つに絞って学習を継続しました:
- 合格のツボ
- みんほし 過去問題集
- ユーキャン 問題集
さらに『LEC当たる!直前予想模試』にも挑戦し、実戦力を養成。
7月|模試連打も伸び悩む時期
LEC模試第3回では択一49点・選択28点(社一が基準点割れ)。
択一は復調するも選択が不安材料に。
受験した模試一覧:
- 佐藤塾ワンコイン模試
- クレアール ヤマ当て模試
- 社労士V 完全模擬問題
- みんなが欲しかった!直前予想模試
残念ながら、どの模試でも択一・選択ともに基準点を超えることはできませんでした。
それでも、問題演習と直前対策を粘り強く継続。
加えて『TAC合格テキスト』を再度通読し、知識の抜けを補いました。
8月|体調不良とラストスパート
試験月の8月に入りましたが、7月末から体調を崩し、約2週間は学習困難な状態に…。
昨年も直前期に体調を崩したことがあり、「またか…」と落ち込みもしました。
しかし中旬から徐々にペースを戻し、出来る範囲で学習を再開。
受験した模試:
- LECファイナル模試(自宅受験)
→ 択一40点、選択36点と、択一が最低得点に…。
その後は、
- 問題演習
- テキストインプット
- 直前対策
などを並行して進め、本試験当日を迎えることとなりました。
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