私は不動産業界は全く未経験ですが、そんな私でも令和5年度競売不動産取扱主任者試験を受験し、27時間の勉強時間で合格することが出来ました。
この記事を読む事で以下のことが分かります。
合格者が実際に使用したテキストや問題集、資料がわかる
試験当日の様子がわかる
実際に出題された問題のポイントがわかる
前提知識と受験動機
受験の前年に宅建及び賃貸不動産経営管理士試験を受験し、合格しています。また、競売の経験は実務でも個人においてのもありません。
不動産競売流通協会のサイトには、宅建学習者であれば20~25時間程度で合格出来るとの記載があったので、この勉強時間で合格出来る可能性があるならと思い、宅建の知識が薄れない間に受験することにしました。
合格点と合格率
こちらのサイトを参考にすると試験発足以来の合格点は30~35点、合格率は30.4%~42.3%の範囲内となっております。
宅建の合格率が例年10%台ということを考えると、宅建よりは優しいが簡単な試験ではないという事が言えると思います。
使用教材
続いて実際に使用した教材について説明します。
競売不動産の基礎知識
公式テキストです。試験直前期には売り切れになっており、受験する場合は早めに購入した方が良いでしょう。
競売の知識を体系的に学習出来る良い書籍だと感じました。
試験対策以外としても、実際に競売をやってみたい方にとっても非常に有益な書籍だと感じました。
競売不動産取扱主任者演習問題集
全150問掲載の演習問題集です。あくまでも過去問ではなく問題集です。
この書籍以外に本試験の問題集は存在せず、尚且つ新品だと公式サイト以外からは購入出来ないと思われるのでこちらも早めに購入したいところです。
私の勉強方法
実際に私が行った勉強方法を詳しく説明していきます。
1️⃣ テキストを読む
2️⃣ 問題集を解く
3️⃣ 1️⃣→2️⃣の繰り返し
4️⃣ 並行してYouTube動画や981.jpをチェック
1️⃣ テキストを読む
まずはテキストを読み進めました。
競売の知識は全く無かったのですが、競売の流れなど普通に生活している分には分からない事などを知る事ができ、非常に興味深く読み進められました。
複雑で分からない点も多かったため、1周目は分からない所があっても深入りすることなく全体像を掴むことを意識しました。
民法など競売に関する所以外は、宅建とほぼ被っていたため流し読み程度に進めて行きました。
2️⃣ 問題集を解く
続いて問題集に取り組みました。
問題集にはテキストの該当ページが記載されており、疑問点はテキストに戻って確認しました。
3️⃣ 1️⃣→2️⃣の繰り返し
続いて、再度テキストを一通り読みました。
1周目では理解出来なかった箇所も問題集を解く事で理解出来るようになっていきました。
続いて、問題集の2周目に入りました。
この時点で、全選択肢について理解出来た問題については、以降解かないよう目印を付けます。
上記を繰り返し行います。
テキストはある程度理解出来た所で通し読みは終了し、問題集に集中しました。
最終的にテキストは4周、問題集は問題によって2周~10周以上解きました。
4️⃣ 並行してYouTube動画や981.jpをチェック
YouTube
テキストと問題集のみの学習だとなかなか理解し辛い点があります。
そこで役に立ったのがYouTube動画です。
以下の動画はいわゆる3点セットについて具体的な資料を見ながら分かりやすく説明されており、理解の促進に繋がりました。
また、以下の動画はまず最初に入門講座として、勉強開始前に見るのも良いと思います。
また、こちらの実際に競売不動産取扱主任者試験を受験されて合格された方の試験紹介動画も参考になりました。
981.jp
競売物件が検索出来るサイトです。
実際に私も無料会員登録をして、実際に物件の概要や3点セットを見てみました。
実際に売りに出されている資料を見る事でよりイメージが湧き、試験対策にも繋がるので登録することをお勧めします。
試験対策講座
試験直前対策講座内で説明された内容からかなり出題されるとの意見もあります。
私は受講料が19,800円と高額なため受講しませんでしたが、確実に合格したい方は受講されると良いでしょう。
勉強時間
勉強期間は約3か月、勉強時間としては本試験を除き27時間27分となりました(YouTube視聴時間除く)。
内訳はテキスト9時間41分、問題集17時間46分です。
両教材をバランス良く取り組む事が大事だと思います。
試験当日
試験会場は、横浜駅近くのビルの一室。
受験者に割り当てられた席は80席弱、8~9割方埋まっている印象でした。
試験は2時間で問題数は50問。
複雑な問題はじっくり悩み、時間を使いました。
実際に50問全問解き終わったのが試験開始後85分程経った時点。
残りの35分を見直しとマークシートの確認に費やし、試験は終了しました。
問題集と全く同じ内容の問題はまず無かった印象だったのでかなり苦労しました。
問題集を理解している事は前提として、やや捻っている問題が多かった印象です。
出題問題
本試験問題は持ち帰れず、かつ過去問題も公表されていません。
私が実際に受験した令和5年度本試験に関して、以下で言及して行きます。
問題について
問題は全50問で、全て4肢択一となっています。
内訳は、競売に関する問題が前半37問、民法その他が後半13問に分かれていました。
個数問題が多く、一筋縄の知識では太刀打ちできない問題も多かったです。
正しいもの・誤っているものを選ぶ問題がぞれぞれ半々程度あったので、その問題がこのどちらを問われているかを注意した方が良いでしょう。
出題範囲としては、テキストの掲載されていた箇所から幅広く出題されていた印象です。
少なくともテキストに関しては網羅的にしっかり読み込んで理解しておきたいです。
結果
合格発表日当日に簡易書留で合格証が届きました。
以下のページから、令和5年度試験の受験者総数は1,336名、合格者は459名、合格率は34.4%、合格得点は33点だったことが分かります。
合格者も不合格者も点数が分からないのがモヤモヤしますが合格は合格です。
なお、不合格者には合格までの不足点数の目安を記載したハガキが届くとのことです。
今後、登録すると主任者証カードが交付され、競売不動産取扱主任者を名乗れるとのことですが、実務で使用する予定が無いのと費用が高額なので今のところ登録の予定はありません。
宅建学習者なら20~25時間で合格出来るか?
20~25時間程度の勉強時間で合格出来ると思います。
実際私は宅建受験から1年以上経過しており、不動産知識も多少薄れている状態でしたが27時間で合格出来ました。
このため、宅建試験直後から学習を開始すればこの時間内で合格点に届く事も可能だと思います。
ただし実際の点数が分からず、ギリギリの合格だった可能性もあるので、余裕を持って合格を狙うなら40時間程度は必要だと考えます。
おわりに
競売の知識を体系的に短時間で学べる良い試験でした。
競売にも興味を持つことができ、実際に競売を行ってみたいと思わせてくれる内容でした。
難点としては試験問題が公表されていないことと、合格者も不合格者も点数が分からないことでしょうか。
この辺りをオープンにすればより取り組みやすい資格になるのかと思うと勿体ない気がします。
この記事を参考にして受験される方がいらっしゃれば嬉しいです。
最後までお読み頂いてありがとうございました。
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