FP1級学科試験に独学300時間で一発合格出来た勉強法

FP1級

FP2級に合格して1級を目指したいけど1級ってとても難しそう

どういう教材を使って勉強をすれば1級に合格出来るの?

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FP1級学科試験に約300時間の勉強時間で一発合格出来ました。この記事では実際に使用した教材や、試験日までどのような学習をしたのかをお伝えしていきたいと思います。

・FP1級で実際に使用した教材の紹介
・FP1級に約300時間で一発合格出来た学習法
・FP1級受験に役立った資格の紹介

亮

社労士、FP1級、DCプランナー1級、宅建、賃貸不動産経営管理士、基本情報技術者、ソフトウエア開発技術者などの資格試験に合格している元SE。現在は他業種へ転職。

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使用教材紹介

合格ターゲット1級FP技能士特訓テキスト学科

合格ターゲットについては単独で記事にしてありますので詳細については以下の記事を参照して下さい。結論だけ言うとこのテキストだけ使用していれば問題ないと思いますが、人によって向き不向きがあるのでテキストの選択は慎重にされることをオススメします。

1級FP技能士(学科)精選問題解説集

TACの合格トレーニングと比較した上で、テキストと対応しているこちらの問題集に決めました。解説は簡素ですが、自らテキストやWeb、YouTubeで調べることで補完していました。応用編は各分野6問ずつありますが、これだけでは対策としては不足していると感じました。更に過去問や模試などを活用した上で追加の対策をすることをオススメします。

2023年1月試験をあてるTAC直前予想模試FP技能士1級

模試収録数金額備考
きんざい1回分
(応用編は2回分)
3,850円成績処理無し
TAC3回分3,300円成績処理無し
LEC1回分5,500円成績処理有り
公開受験も可

コスパで考えたらTACの市販模試一択だと思います。きんざいは実施団体発行の問題という強みがあります。会場受験で行いたい方はLECですね。
ご自身にあった模試を受験されるのが良いと思います。

私はコスパの良さでTACの直前予想模試のみ購入しました。巻頭の法改正情報、ポイント整理が非常によくまとまっていたのと、試験問題もちょうど良い難易度でしたので正解でした。

図解いちばん親切な年金の本・相続税の本

年金分野・及び相続分野対策としてわかりやすい本として紹介されていたので購入しました。試験日までに2,3回程読むことで理解に繋げました。

FP1級過去問道場

https://fp1-siken.com/kakomon.php

平成14年以降の過去問(基礎編)が掲載されており、問題をスマホ、PCで解く事が出来ます。法改正に対応しているのも嬉しいポイントです。

私は主に一問一答の機能を使用していました。スキマ時間の活用として非常にありがたいサイトでした。

1級FP過去問解説

過去問解説目次 1級FP過去問解説
1級FPの過去問解説。1級FPの過去問解説を無料公開しています。

2009年以降の過去問(基礎編及び応用編)の問題及び解説が載っている貴重なサイトです。問題集の解説で理解しきれなかった問題や、過去問を解く際に活用させて頂きました。

FPWiki

FPWiki
FP学習の総合ポータルサイト!!

FP1級の全分野について詳細に解説されているサイトです。特に応用編対策のページが非常に有益で、何回もチェックしていました。分からない箇所をピンポイントにチェックするといった辞書代わりにするのもオススメです。

ほんださんYouTube動画

ほんださん / 東大式FPチャンネル
このチャンネルはほんださんがお金やFP試験について楽しく解説しているチャンネルです。 暗記や勉強が苦手な方でも理解できる...

ほんださんのYouTubeチャンネルの活用法については別記事で詳細に解説させて頂いておりますのでそちらをご参照下さい。

勉強方法

前章まで実際に私が使用した教材の紹介をしましたが、この章では実際にこれらの教材を使ってどのように学習を進めていったのかを記していきます。

私の勉強法を簡単にまとめると以下のとおりです。

①ほんださんの動画を見る
②精選問題集を5周以上解く
③過去問を解く(応用編中心)
④空き時間は過去問道場・FPWiki・年金の本など
⑤あてる模試を解く

以下で詳しく説明します。

ほんださんの動画を見る

学習の初期は、ほんださんの動画を見ることに専念しました。具体的には以下のように活用しました。

1.FP3級爆速講義を見る
2.完全講義とテーマ別解説講義動画を全部見る
3.合格ターゲットの該当箇所と比較しながら再度完全講義とテーマ別解説講義動画を見る

まずFPの全体像について思い出す意味でFP3級爆速講義を視聴しました。続いて完全講義とテーマ別解説講義を視聴です。動画数が多いこともあり、1周目は分からない所が多く流し見気味でした。2周目はテキストと比較しながらじっくり見る事で理解を深めて行きました。

精選問題集を5周以上する

続いて精選問題集に取り掛かりました。まずは問題を解いてみて、分からなければすぐ解説を見た上で該当箇所のテキストに戻って確認するというやり方です。全問題につき最低でも5周しました。
精選問題集を解いている途中で再度ほんださん動画の3周目の視聴を行いました。

また、並行して合格ターゲットに載っている問題に取り組みました。一問一答の問題と応用編の問題は勿論、計算例として載っている計算問題も解けるように計3回以上ずつ解きました。

過去問を応用編中心に行う

精選問題集にある程度目処が立ったら、続いて過去問に取り掛かりました。

基礎編は過去問道場、応用編は1級FP過去問解説のサイトを用いながら解いていきました。具体的には過去6回分(過去2年分)を何度も周回しました。応用編についてはほんださんのYouTubeの過去問解説動画を何度も見ながら、自分で解けるように完璧に理解出来るようにしていきました。

基礎編については精選問題集に載っている問題と過去2年分の過去問をある程度マスター出来れば充分と考え、応用編中心に進めて行きました。具体的には、基礎編は過去2年分を3回ずつ応用編は4回ずつ行いました。更に応用編で間違えた問題や曖昧な問題については、完全に理解して解けるようになるまで繰り返し行いました。苦手な問題など最大10回解いた問題もありました。

空き時間は過去問道場・FPWiki・年金の本など

空き時間は過去問道場の一問一答、FPWikiの閲覧、デジタルアプリノウン、いちばん親切な年金・相続税の本を読むなどしていました。
過去問道場はスキマ時間の有効活用として、FPWikiのFPWikiの応用編対策ページは応用編対策として特に重宝しました。

あてる模試を解く

試験日約1ヶ月前からTACのあてる模試に挑戦しました。この時点で第1は基礎編60点、応用編75点。第2は基礎編64点、応用編82点と合格基準点超えが出来ていました。

試験2週間前には最後の第3に挑戦し、基礎編66点、応用編81点という結果でした。

模試については解く時間に復習する時間も必要ですので解く時期についてはあまり早すぎても遅すぎてもダメだと思います。取り掛かるなら1ヶ月前頃がちょうど良いと思います。

直前期の学習

試験2週間前は、模試の復習及び過去に間違えた問題や苦手な問題を繰り返し解いて苦手問題に集中して問題演習を行っていました。

試験1週間前応用編対策に集中し、2014年以降の応用編のみの過去問をひたすら解いていきました。実際2014年まで遡って解いてみて思ったことですが、法改正があるので、遡りすぎるよりは今まで解いた問題を繰り返し解いた方が良かったと思います。もし過去問を解くならば、過去5年分程度で充分だと考えます。

最終的な勉強量及び勉強時間詳細

勉強時間:296時間12分
勉強期間:ヶ月(FP1級のみを学習していた期間は約3ヶ月

具体的に時期毎の使用教材及び勉強時間の詳細は以下の画像のとおりです。(Studyplusで学習時間の記録を取っていたものになります)

R5年1月試験の受験を目指し、勉強初期の7月からほんださんの動画視聴を中心に学習を開始しました。
10月に宅建、11月に賃貸不動産経営管理士試験があった関係上、そちらの勉強を中心に行っていたので、FP1級の勉強に専念出来るようになったのは11月後半からになります。
11月後半以降は過去問・模試に集中して勉強している事が分かります。
直前期は模試・過去問・問題集を満遍なく解いていまいた。

使用教材の時間まとめ

教材時間
ほんださん動画83時間51分
精選問題集82時間37分
過去問道場41時間47分
1級FP過去問解説34時間41分
合格ターゲット20時間24分
あてるTAC直前予想模試19時間05分
FPWiki08時間17分
その他05時間30分

ほんださんの動画と精選問題集だけで全体の勉強時間の半分超えになっています。ほんださん動画で基礎知識を付けた上で精選問題集を周回する、これだけである程度FP1級に合格出来る基礎知識が付くと思います。その上で、実力の肉付けの為に年度別過去問及び模試の活用が必要になると感じました。

受験結果

試験結果は以下の通り、153点で合格でした。

基礎編の自己採点が正しい前提で、点数の内訳は以下のとおりです。

ABCDE
基礎22168101470
応用162014151883
得点3836222532153
配点5038383638200

合格点は120点ですので、余裕を持って基礎編50点・応用編80点を目指した学習が必要だと感じます。基礎編は重箱の隅をつつく問題も多く感じます。応用編は出題がある程度パターン化していますので、過去問・問題集・模試の問題を何度も解く事で問題慣れをする事が大事です。

応用編で80点を取れると過程すると、基礎編は40点で合格です。つまり50問中20問正解すれば良いと言うことです。範囲も広く重箱の隅をつつく問題ばかりな基礎編の対策に時間をかけるよりも、応用編の対策に多く時間をかける事が重要だと感じます。特に短時間一発合格を目指すには応用編重視の学習をすることが非常に重要です。

FP1級に役にたった資格

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私はFP1級の学習を始めるまでに多数の資格に挑戦してきました。
以下で紹介する資格は全て私が実際に受験(学習)をしたものになりますが、それらの資格の紹介と、FP1級に役立つかどうかのオススメ度を紹介します。
(オススメ度はあくまでもFP1級に役立ったという視点に立ったものになります)

FP2級

オススメ度★★★★★(必須)

受験資格としてほぼ必須なのでほとんどの皆さんが受験されると思います(実務経験5年以上でいきなりFP1級から受験される方を除く)。1級を目指そうとしている方は2級の学習の段階から1級を見据えた学習が必要ですね。

所得税法能力検定2級・1級

オススメ度★★★★★

所得税の計算の流れが学べる資格です。特にD分野応用編所得税計算の対策として非常に有益です。私が取得した頃に比べて、現在の1級は現在合格率が極端に低く、非常に難しい資格になっているようですので、3級、2級でも充分だと思います。実際に受験しなくても、実際に問題を解くだけでも役に立ちます。学習にそこまで多くの時間が必要ではないのもオススメポイントの一つです。

法人税法能力検定2級

オススメ度★★★★★

所得税法能力検定とは違い、こちらの資格では法人税の計算の流れが学べます。私は試験当日体調不良で受験は出来ませんでしたが、受験しなくても法人税の流れが学べたのはD分野応用編の法人税の計算に非常に役に立ちました。特に法人税は普段馴染みがなく、かなりとっつき辛いので、法人税に苦手意識がある方は受験の有無は別にして一度こちらの資格の過去問を解いてみるのも良いと思います。

DCプランナー2級

オススメ度★★★☆☆

公的年金・企業年金・確定拠出年金制度はA分野対策として、資産形成マネジメント分野はC分野の金融資産運用対策として有益です。特に確定拠出年金に特化した資格ですので、その分野については得意科目になるでしょう。ただFP1級対策として考えるとかなり細かいところを問われますので、費用対効果としてはそこまで大きくは無いと感じます。

年金アドバイザー3級

オススメ度★★★☆☆

A分野の年金分野全般の対策として有益です。年金に特化した資格なので、年金が苦手な方はこの資格で改めて学習するのも良いかもしれません。ただ、この資格を学習するより改めてFP2級や3級の復習をした方が効率は良いと思います。

相続アドバイザー3級

オススメ度★★☆☆☆

F分野相続事業承継分野に役立つ資格です。ただ、試験範囲で銀行での実務の範囲が多くあるのでこの分野については直接FPに役立つところは少ないと思います。相続アドバイザーを学習する時間をFP1級対策の時間に使った方が効率は良いと思います。

ビジネス会計検定3級

オススメ度★★★☆☆

特にC分野金融資産運用分野の応用編に役立ちます。貸借対照表や損益計算書の読み方、分析について学ぶので、C分野応用編で頻出の財務データ分析について理解が容易になるでしょう。

宅建

オススメ度★★★☆☆

E分野の不動産分野に役に立つ資格です。役立つどころか、宅建に合格すればE分野についてはかなり大部分が網羅出来ると考えます。実際宅建の問題よりもFP1級不動産分野の問題が簡単に感じます。その割にオススメ度が低目なのは、宅建に合格する事自体にかなりの時間がかかるので、コスパという意味では悪いと思います。宅建を目指すその先としてFP1級が目標にある方にとってはとても良い資格になるでしょう。

税務2級

オススメ度★★★★

この試験はFP1級に最も近い資格だと考えます。特にD分野とF分野で頻出の所得税、法人税、相続税が幅広く学べます。しかし、試験難易度も高いため、学習にはかなりの時間を要します。そのため必ずしもコスパが高いとは言えないでしょう。時間的余裕がある方にはオススメしたい資格です。

色々あって迷うなぁ、どれか一つだけ選ぶとしたらどの資格になるのかな?

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FP2級は当然学習しているものと考えると、所得税法能力検定(2級)をオススメします!
所得税計算の流れを理解することはFP試験全体の基本に繋がると考えるからです。
もちろん、最短合格を目指すならFP1級の勉強のみに集中するのは言うまでもありません。

おわりに

勉強時間約300時間で153点という高得点で合格が出来たのも基礎を大事にしたからこそだと思います。FP1級に挑戦するまでの間、数々の資格に挑戦してきましたが、それぞれが全て無駄ではなく、私にとってはFP1級学科試験合格までの一番の近道だったと思っております。

実技試験に合格して初めてFP1級技能士を名乗ることが出来るので、ここで気を緩める事無く今後も日々知識の積み重ねに励みたいと思っております。

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