
FP2級に合格して1級を目指したいけど難しそう

どういう教材を使えば1級に合格出来るの?
FP2級を合格し、次は1級を目指したい人へ。
「1級は難しそう…」「どの教材を使えばいいの?」と思う方もいるはずです。
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では筆者が約300時間で独学でFP1級学科に一発合格した方法を詳しく解説します。
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使用教材紹介
合格ターゲット1級FP技能士特訓テキスト学科
このテキストだけ使用していれば問題ないと思いますが、人によって向き不向きがあるのでテキストの選択は慎重にされることをオススメします。
なお、現在は合格ターゲットは販売しておりません。
以下の合格テキストが近い教材に当たると思います。

1級FP技能士(学科)精選問題解説集
テキストと連動しているこちらの問題集を購入しました。
応用編は各分野6問ずつ掲載されています。
本教材に加えて過去問や模試などを活用して対策しましょう。
なお、現在は精選問題解説集は販売しておりません。
以下の問題集が近い教材に当たると思います。

あてるTAC直前予想模試FP技能士1級

私はコスパの良さでTACの直前予想模試のみ購入しました。
巻頭の法改正情報、ポイント整理が非常によくまとまっており、かつ本試験並の難易度の問題が掲載されており、
直前対策としてはイチオシの教材です。
図解いちばん親切な年金の本・相続税の本
年金・相続に関する知識がわかりやすくまとまっている書籍です。
年金や相続に馴染みが無い方などが最初に読むテキストとして活用するのがオススメです。
FP1級過去問道場
平成14年以降の過去問(基礎編)が掲載されており、問題をスマホ、PCで解く事が出来ます。
法改正に対応しているのも嬉しいポイント。
私は主に一問一答を使用していました。
スキマ時間の活用にもオススメ!
1級FP過去問解説
2009年以降の過去問(基礎編及び応用編)の問題及び解説が載っている貴重なサイトです。
問題集の解説だけでは理解しきれなかった問題や、実際に過去問を解く際に活用しました。
FPWiki

FP1級の全分野について詳細に解説されているサイトです。
特に応用編対策のページが非常に有益で、何回もチェックしました。
分からない箇所をピンポイントにチェックするといった辞書代わりにするのもオススメです。
ほんださんYouTube動画
FP1級対策用として、非常に分かりやすく解説されている動画がたくさんあります。
ほんださんのYouTubeチャンネルの活用法については別記事で詳細に解説させて頂いておりますのでそちらをご参照下さい。
私がFP1級に合格した具体的な勉強手順
実際に上記の教材を使い、私がどのように学習を進めていったのかをお伝えします。
①【インプット】ほんださんの動画で全体像を掴む
②【アウトプット①】問題集を5周以上解く
③【アウトプット②】過去問(特に応用編)を繰り返し解く
④【スキマ活用】一問一答・FPWiki活用
⑤【直前対策】あてる模試を解く
【インプット】ほんださんの動画で全体像を掴む
最初の目的は、FP全体の構造を理解することです。
特に1級では基礎知識の理解が甘いと応用編でつまずくため、下記の手順でインプットを進めました。
1.「FP3級爆速講義」で基礎をざっと復習
2.「完全講義」と「テーマ別解説講義」を流し見で一周
3.2周目はテキストと照らし合わせながら視聴し、理解を深める
【アウトプット①】問題集を5周以上解く
理解した知識を確実に定着させるフェーズです。
✅ 使用教材
- 精選問題集
- 合格ターゲット問題集(特に一問一答・応用編)
✅ 進め方
- 全問題を最低5周。間違えた問題には重点的に取り組む
- 分からない問題はすぐに解説・テキストに戻る
- ターゲット掲載の計算問題・応用問題も3回ずつ解く
【アウトプット②】過去問(特に応用編)を繰り返し解く
実戦形式での定着・応用力養成のフェーズです。特に応用編の対策に力を入れました。
✅ 使用ツール
- 過去問道場(基礎編)
- FP1級過去問解説サイト(応用編)
- ほんださんの解説動画(応用編)
✅ 学習方法
- 過去2年分(6回分)を中心に繰り返し解く
- 応用編:4回以上/基礎編:3回以上
- 応用編の間違えた問題は、理解できるまで繰り返す(最大10回)
【スキマ活用】一問一答・FPWiki活用
忙しい日々でも知識を維持・補強するための工夫をしました。
✅ 活用ツール
- 書籍「いちばん親切な年金・相続税の本」など
- 過去問道場の一問一答モード
- FPWiki(応用編対策ページ)、ノウン
【直前対策】あてる模試を解く
✅ TAC「当てる模試」
- 試験1ヶ月前に開始しました
- 各回すべて基準点突破
模試回 | 基礎編 | 応用編 | 合計点 |
---|---|---|---|
第1回 | 60点 | 75点 | 135点 |
第2回 | 64点 | 82点 | 146点 |
第3回 | 66点 | 81点 | 147点 |
試験2週間前の取り組み
- 模試の復習と、間違えた問題の再演習
- 応用編中心に、過去5年分の問題を徹底的に反復
学習ポイントまとめ
- アウトプット重視の学習がカギ(問題演習量を確保)
- 応用編は過去問+動画解説を併用して理解重視
- スキマ時間の活用が合否を分ける
最終的な勉強量及び勉強時間詳細
勉強時間:296時間12分
勉強期間:約7ヶ月(FP1級のみを学習していた期間は約3ヶ月)
時期毎の使用教材及び勉強時間詳細は以下の画像のとおり。
R5年1月試験の受験を目指し、7月からほんださんの動画視聴を中心に学習開始。
その間、他の資格試験があり、本格学習開始は11月後半から。
11月後半以降は過去問・模試が中心に学習し、直前期は満遍なく学習。
使用教材の時間まとめ
教材 | 時間 |
---|---|
ほんださん動画 | 84時間 |
精選問題集 | 83時間 |
過去問道場 | 42時間 |
1級FP過去問解説 | 35時間 |
合格ターゲット | 20時間 |
あてるTAC直前予想模試 | 19時間 |
FPWiki | 08時間 |
その他 | 06時間 |
ほんださんの動画と精選問題集だけで全体の勉強時間の過半数を占めていることがわかります。
受験結果
試験結果は以下の通り、153点で合格でした。
基礎編の自己採点が正しいという前提で、点数の内訳は以下のとおりです。
A | B | C | D | E | 計 | |
基礎 | 22 | 16 | 8 | 10 | 14 | 70 |
応用 | 16 | 20 | 14 | 15 | 18 | 83 |
得点 | 38 | 36 | 22 | 25 | 32 | 153 |
配点 | 50 | 38 | 38 | 36 | 38 | 200 |
合格するためには、応用編メインで学習をすることが重要であることを実感しました。
応用編に力を入れるべき理由
応用編はパターン化されており、対策しやすい
過去問で頻出分野に慣れることが重要
応用で80点取れば、基礎は40点でもOK!
FP1級に役にたった資格

私はFP1級の学習を始めるまでに多数の資格に挑戦してきました。
以下で紹介する資格は、全て私が実際に受けたものになります。
(オススメ度はあくまでもFP1級に役立ったかという視点に立ったものになります)
資格 | オススメ度 | 備考 |
---|---|---|
FP2級 | ★★★★★ | 必須ステップ |
所得税法能力検定2級・1級 | ★★★★★ | 所得税対策に最適 |
法人税法能力検定2級 | ★★★★★ | 法人税が苦手な方にオススメ |
税務2級 | ★★★★★ | 所得税・法人税・相続税が学べる |
DCプランナー2級 | ★★★☆☆ | 年金分野に有効だが費用対効果△ |
年金アドバイザー3級 | ★★★☆☆ | 年金が苦手な方には◎ |
相続アドバイザー3級 | ★★☆☆☆ | FP1級との関連性はやや弱い |
ビジネス会計検定3級 | ★★★☆☆ | C分野(財務分析)対策に有効 |
宅建 | ★★★☆☆ | 不動産対策には有効だが時間が必要 |
FP2級
オススメ度★★★★★(必須)
FP1級を受験されるほとんどの方が受験されると思います。
1級を目指す方は、2級の学習の段階から1級を見据えた学習が必要です。
所得税法能力検定2級・1級
オススメ度★★★★★
所得税の計算の流れが学べる資格です。
特にD分野応用編の所得税計算の対策として非常に有益です。
私が取得した頃に比べて、現在の1級は現在合格率が極端に低く、非常に難しい資格になっているようですので、3級、2級でも充分だと思います。
実際に受験しなくても、実際に問題を解くだけでも役に立ちます。
合格までに多くの時間が必要ではないのもメリット。
法人税法能力検定2級
オススメ度★★★★★
法人税の計算の流れが学べる資格です。
私は、試験当日体調不良となり受験は出来ませんでしたが、D分野応用編の法人税の計算に非常に役に立ちました。
法人税は普段馴染みがなく、とっつき辛いので、法人税に苦手意識がある方は一度過去問を解いてみるだけでも約立ちます。
DCプランナー2級
オススメ度★★★☆☆
公的年金・企業年金・確定拠出年金制度はA分野対策、資産形成マネジメント分野はC分野の金融資産運用対策として有益です。
確定拠出年金に特化した資格ですので、その分野については得意科目となります。
FP1級対策として考えると細かいところを問われますので、費用対効果としては大きくは無いと感じます。
年金アドバイザー3級
オススメ度★★★☆☆
A分野の年金分野全般の対策として有益です。
年金に特化した資格なので、苦手な方はこの資格で学習するのも良いかもしれません。
ただ、この資格を学習するよりは、FP2級や3級の復習をした方が効率は良いと思います。
相続アドバイザー3級
オススメ度★★☆☆☆
F分野相続事業承継分野に役立つ資格です。
試験範囲で銀行での実務の範囲が多くあり、直接FPに役立つところは少ないと思います。
本資格を学習する時間があればその分をFP1級に使った方が良いでしょう。
ビジネス会計検定3級
オススメ度★★★☆☆
特にC分野金融資産運用分野の応用編に役立ちます。
貸借対照表や損益計算書の読み方、分析について学ぶので、C分野応用編で頻出の財務データ分析について理解が容易になるでしょう。
宅建
オススメ度★★★☆☆
E分野の不動産分野に役に立つ資格です。
宅建の問題より、FP1級不動産分野の問題が簡単だと思います。
オススメ度が低目なのは、宅建に合格する事自体かなりの時間がかかるため、コスパは悪いと思います。
宅建を目指すその先にFP1級がある方にとってはとても良い資格です。
税務2級
オススメ度★★★★★
FP1級に最も近い資格だと思います。
特にD分野とF分野で頻出の所得税、法人税、相続税が幅広く学べます。
試験難易度は高いため、学習にそれなりの時間を要しますが、余裕がある方にはとてもオススメしたい資格です。

色々あって迷うなぁ、どれか一つだけ選ぶとしたらどの資格になるのかな?

FP2級は当然として、他には所得税法能力検定(2級)をオススメします!
所得税計算の流れを理解することはFP試験全体の基本に繋がるからです。
もちろん、最短合格を目指すならFP1級の勉強のみに集中するのは言うまでもありません。
おわりに
300時間でFP1級試験に高得点で合格することは可能です!
しかし、そこに至るまでは、他資格の学習など積み重ねがあったからこそだと思います。
簡単な資格では無いからこそ、基礎を大事にすることが合格への近道だと感じます。
この記事が、これからFP1級を目指す方の道しるべになれば幸いです。
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